じっぱひとからげ

十把一絡げになんでもかんでもつづる。

【5.74倍】京都市認定通訳ガイド 第5期募集に書類で不合格

京都市認定通訳ガイドとは?

 ここでは説明しない。大変味わい深い公式サイトを参照。
www.kyotovisitorshost.com

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京都市認定通訳ガイド 募集チラシ
お知らせ | 京都通訳ガイド 京都市ビジターズホスト - City of Kyoto Visitors Host

エントリーのきっかけ

 東京から京都に引越してから3年が経ち、最近受けた TOEIC のスコアのベストを更新して730点超えたので京都市認定通訳ガイドの要件を満たした。せっかく英語を勉強していることだし何か自分の活動を広げることに挑戦してみようと思ったのがきっかけだった。

blog.jippahitokarage.com

 以前から京都市認定通訳ガイド、通称、京都市ビジターズホストの存在は知っていて、資格の要件として掲載されている英検準1級か TOEIC 730点を超えたらエントリーしようと考えていた。実際には、エントリー時点でこれらの要件を満たしている必要はないが、半年間にわたる週末の研修を経て、京都市認定通訳ガイドの最終試験までには要件を満たす必要がある。

 また、京都市認定通訳ガイドへの道のりはこの書類審査だけではなく面接もある。当然、既に資格要件を満たしている人と、そうでない人を並べて見たとき、すでに要件を満たしている人の方が意欲的に見えるであろうと考えていたこともあり、 京都市認定通訳ガイドへのエントリーは見送っていた。

 この京都市認定通訳ガイドというのは、単なる名称独占資格であり、あえて悪い言い方をすると自己満足でしかない。しかし、京都市のお墨付きがもらえるとあらば、ブランディングのために取得するという人も多く、今でも人気の資格だということが今回の自分の不合格を通じてその母数を知ることになり明らかになった。今回のも例年同様、定員50名に対して応募が287名で5.74倍という人気ぶりであった。

不合格の理由は"語学スキル"と"ガイド業への情熱"の不足か?「会社員の片手間」ではだめ?

  合格・不合格は定量的なスコアで評価されるわけではないので、実際には何が不合格の原因なのかはわからない。ただ、私がエントリーシートに記載したインプットから、不合格というアウトプットがなされたことから、そのロジックについて少し分析してみたい。以下の内容は、京都市公式の見解ではなく、私個人の分析である。

スキルが足りない?

 こちらは定量的な評価なので TOEIC のスコアを上から順に並べて上位から選ぶという選び方をしていても不思議ではない。何せこの資格は通訳としての資格を京都市が認めるということなのでスキルが足りない人を京都が公認するわけにはいかないと考えても不思議ではない。

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京都市認定通訳ガイド 育成状況等について
https://www.city.kyoto.lg.jp/sankan/cmsfiles/contents/0000257/257869/Release.pdf

 京都市が公開している京都市認定通訳ガイドの育成状況等についてを見ると毎年英語の合格者は30から40名程度であり、10名程度は、中国語、フランス語、スペイン語でのエントリーを合格させている傾向がある。もちろん、エントリー時の内訳は分からないので、単純にその年に、英語以外のエントリーが多かったということも考えられる。ただ、倍率が5倍以上であることを考えれば上位20%人が選ばれたというのは事実であり、言語のスキルでフィルタされたと考えても不思議ではないだろう。

 また、エントリーシートには取得している資格を記載する欄がありそこには、全国通訳案内士、地域通訳案内士、 旅程管理責任者、京都観光文化検定、フォーリンフレンドリータクシーなど、観光にまつわる近くの有無を記載する欄がある。これらも合否に影響する可能性が十分ある。

京都への情熱が足りない?観光産業に従事している人が最優先か?

 エントリーシートで唯一、自由記述欄で自分の経験や京都市認定通訳ガイドとしてどのような活躍ができるのかということを PR する以下の項目がある。

これまでの経験や今後の目標,どんなガイドを目指したいか,ガイドで活かしたい得意分野など,自由に自己PRしてください

フォーマット的には A4用紙1枚程度で収めて欲しそうな形で、文章で表現しても、写真で表現しても、どんな形でも良さそうな自由記述なので、ここでいかに京都市認定通訳ガイドに対する情熱を語るのかというのが合否に直結しているようだ。

 なぜなら、京都市認定通訳ガイドの募集チラシには『選ばれる通訳ガイドになるために語学力と知識情熱を活かして外国人観光客おもてなし』というコピーが書かれているからだ。いかに京都についての深い知識と専門性があり、京都への愛と魅力のある人柄であるか、ということがこのA4フォーマットの中から滲み出るような表現でなければ合格できないということだろう。

  私はといえば、「最近、ようやくTOEIC730点を越えた」、「仕事で英語を使うようになった」、「ITが得意なので、ITを活用した観光産業への貢献」程度では上位20%に食い込むことができなかったということだ。

 さらに言えば、この京都市認定通訳ガイドに合格した暁には、京都市を支える観光産業と京都市認定通訳ガイドのマッチングイベントなどが用意されるようなので、一介の会社員ごときが、週末に通訳ガイドをしてお小遣いを稼ごうなどという規模のビジネスに対して、わざわざ京都市が税金を使ってまでサポートする理由はない。そもそも、この資格はあくまでも名称独占資格であって、業務独占資格ではないので、この資格がないとあれができない、これができない、ということは何一つないので、「やりたきゃ、やれよ」というだけの話なのだ。

 エントリーシートには、以下のように、京都市認定通訳ガイドとしての就業計画を簡単に選択する欄がある。

□ ガイド業で生計を立てていきたい。
 □ 本業の補助としてガイド資格を活かしていきたい。
(本業の中で通訳ガイドとしての知見を活用/例:タクシー,ホテルフロントな
ど)
 □ 副業としてガイド業をしていきたい。
(本業や年金等とは別に,休日等の副収入として)
□ 仕事の事情(副業が認められていない)等で,すぐにガイドできる環境にないが,
将来のために資格を取得したい。
  (ガイド業開始の見込み時期<例/2年後>:              )
 □ その他

 当然、京都市としては、ガイドで生計を立てていきたい、あるいは、本業の補助としてガイド資格を活かしていきたいという人を優先するだろう。少なくとも私が市の職員ならならそうするだろう。ここに記載があるようなタクシーの運転手やホテルのフロントなど、観光産業を支える人たちにこそこの資格はふさわしいと京都市を考えているのではないかと想像している。

 この京都市認定通訳ガイドの施策は、京都市の条例に基づいた宿泊税が財源となっており*1その目的である 『国際文化観光都市としての魅力を高め,及び観光の振興を図る施策に要する費用に充てること』にマッチしていなければ、当然、京都市からのお墨付きをもらえない。

 ただ、個人的には、私を含め、京都市認定通訳ガイドの存在そのものをこうして記事にすることで、インターネットを通じて外部に発信するような類の職種も、積極的に京都市認定通訳ガイドとして採用して欲しいと願っている。通訳ガイドを必要とするシーンは何も来日後だけではあるまい。そもそも日本が、そして京都が、どのようなところなのかその魅力を、来日するまえに通訳ガイドするということも、今の時代には特に必要だと思う。

京都市認定通訳ガイドに興味を持った方へ

 第5期募集は終わってしまったが、9月ごろにあらためて京都市の募集PRを確認してみてほしい。例年以下のようなスケジュールで募集をしているので、少しでも興味を持ち、エントリーしてみようと思った人はチャレンジしてみてほしい。

  • 9月:京都市から募集のPR
  • 10月:募集開始
  • 11月:募集締め切り・書類審査合否発表・面接
  • 12月:面接合否発表
  • 1月〜3月:研修期間
  • 8月:京都市認定通訳ガイド 口述試験
  • 9月:京都市認定通訳ガイド 合格発表 および登録